こんにちは。歯科衛生士の石川です。

今日は水曜日ですが特別診療日です。私も診療頑張っていますよ。

さっそくですが、痛みがある場合だけでなく、痛みはないのに歯が欠けている、歯の表面が欠けて凸凹しているということはありませんか?

突然欠けてしまったということが多いかと思います。

今回はその時の対処法や原因についてお話していきたいと思います。

まず、欠けた時はなるべく早く受診しましょう。

その際、違和感があるとは思いますが、舌や指で触らないようにして下さい。

歯の神経である歯髄が露出している可能性もあり、菌の侵入を防ぐためです。

また、来院するまでの間や痛みが強い場合は痛み止めを服用していただいても大丈夫です。

服用する際は説明書をよく読んでから服用して下さい。

歯が欠けたままにすることはお勧めしません。

理由として、欠けた部分を放置していると、欠けた部分が拡大する恐れがあることや、滑沢でないため、汚れが付きやすく、菌が住み着きやすくなっており、虫歯になりやすくなります。

また、ザラついていたり尖っていたりすることで舌や頬の粘膜を傷つける原因にもなるからです。

治療法は、歯の欠けた部分の程度によって異なります。

歯の構造は外側から、エナメル質、象牙質、歯髄となっています。

エナメル質だけが欠けている場合、ほとんど症状はなく欠けた部分が小さければコンポジットレジンという樹脂を詰めます。欠けた部分が大きければ、補強する為にも被せる治療になります。

当院では、被せ物の種類が保険の被せ物と自費の被せ物数種類ありますのでお選び頂けます。

症状がある場合は、象牙質や歯髄まで欠けているときです。歯髄が露出していると、もちろん痛みが出ますが、象牙質でも痛みが出ることがあります。

象牙質と歯髄の間には、外部からの刺激を直接歯髄まで伝達する象牙細管という通路があるので、歯髄が露出してなくても痛みが出ることがあるのです。

この場合の治療は基本的に先程お話した被せる治療になります。

痛みが強い場合など、状況によっては歯の神経である歯髄を除去して、歯の根の治療を行ってから、被せ物をすることもあります。

次に歯の欠ける原因を大きく4つに分けてお話します。

まず1つ目の欠ける原因は「歯ぎしり、噛み合わせ」です。

上下の噛み合わせが良くない、歯ぎしりをいるなどは、歯に余計な負担がかかり、擦り減る原因となります。

歯がもろくなることや、薄くなることが歯の欠ける原因のひとつです。

2つ目の歯の表面が欠ける原因は「虫歯」です。

表面からは小さく見えても中では大きく広がっていることがあります。

虫歯になるともろくなったり、空洞になったりするので欠ける原因となります。

3つ目の歯の表面が欠ける原因は「外傷、衝撃」です。

強い衝撃や硬い物を噛んだ時などに欠ける場合があります。痛みがない程度であれば先程お話したような詰める治療になり、痛みがあり大きく欠けてしまっている場合は被せる治療となります。

もしも、転ぶなど強い衝撃で歯が抜けてしまった場合は再植といって元に戻る可能性もあるので、早急に口腔外科のある歯科医院へ行きましょう。

再植可能までの時間は30分が望ましいと言われています。その時に大切なことが乾燥させないことと洗わないことです。

歯の根っこには歯根膜細胞というものがあり、歯を再植する時に重要となるからです。また、乾燥させないためにも生理食塩水や保存液、牛乳に漬けて歯科医院へ持って行ってください。

4つ目の歯の表面が欠ける原因は「酸蝕症」です。

酸蝕症とは酸で歯が溶けることによって起こります。

酸に溶かされてしまった歯のことを酸蝕歯と呼びます。

酸蝕症はスポーツ飲料や柑橘系の飲食物、お酢など、酸性度の高い飲食物を高頻度で摂取することで起こります。

また、拒食症や逆流性食道炎などによって頻繁に嘔吐する方は注意が必要です。 胃液は酸性度の高い消化液ですので、嘔吐した際に歯が胃酸に触れるからです。

酸蝕症になった歯は溶けて薄くなるため、欠けやすくなります。酸蝕症の予防法としては、酸性度の高い飲食物をダラダラ口にしないことや口にした後は水で口をゆすぐなどです。

これらの原因によって歯がもろくなり、少しの衝撃で欠けてしまうことがあります。欠けてしまった歯はご自身では治せないので、早めに来院するようにしてください。

また、問診やお口の中の状況で早めに原因がわかる事もあるので、予防の為にも定期的な検診をお勧めします。

当院では、歯石除去などのメンテナンスと合わせて検診も行っておりますので、お気軽にご連絡ください。