こんにちは。歯科衛生士の塩島です。本日も診療頑張っています。

 

今回は歯の染め出しの正しい使い方と何回染めてもダメな時の対処法について説明していきます。

 

染め出し剤の剤型には主に液状、ジェル状、錠剤など主に3種類あります。

 

1.液状

主に歯科医院で染め出しを行う際によく使用されます。綿棒や綿球に染色剤を染み込ませ使用します。

歯を1本ずつ染めていくので塗布する際どこが染まっていないのか一目瞭然です。

次に液状の染色剤での歯の染め出しの使い方についてです。

(1)唇に染め出し液が付かないようにリップやワセリンで唇を保護します。

(2)歯に付いている水分を拭き取ります。

(3)綿球または綿棒に染め出し剤をしっかり染み込ませます。

(4)歯に塗布していきます。この時歯にこすりつけるようにするのではなく軽くポンポンしていきます。

(5)軽く1,2回お口を濯ぎます。ピンクの液が洋服に付くとなかなか落ちにくいので濯ぐ際も気を付けて下さい。

また、お口の中に2〜3滴たらし舌で歯に広げ、その後お口を濯ぐ方法もあります。


2.ジェル状

歯ブラシに塗布し使用していきます。保育園や小学校など集団で染め出しを行う時に向いています。

歯ブラシに塗布するものなので、ご自宅で染め出しを行う際にも使用しやすいです。

次に液状の染色剤での歯の染め出しの使い方についてです。

(1)歯ブラシにジェルを塗布します。

(2)歯にジェルを歯ブラシで塗布していきます。

(3)軽く1、2回お口を濯ぎます。


3.錠剤

お口に錠剤を含み噛み砕き、舌で歯に塗っていくものです。歯に1本ずつ塗布する手間もないのでご自宅でお気軽に染め出しをすることが出来ます。

次に錠剤の染色剤での歯の染め出し方についてです。

(1)錠剤をお口に含み砕きます。

(2)舌で歯に塗布していきます。

(3)軽く1、2回お口を濯ぎます。

また何度染め出しを行っても染まらない場合はお口の中に唾液が溜まっていて染色剤が染まりにくい場合もあります。

その場合は、お口の中の唾液を一度吐き出して頂くか歯に付いている水分を拭き取ってから染め出してみて下さい。

何回染めだしを行っても歯が染まってしまう場合は、まだプラークが落としきれていません。

歯の裏側や歯と歯の間、奥歯などは磨きにくいので磨き残しが残りやすい部位だと思います。

歯の裏側は歯ブラシを縦にして磨いてみて下さい。歯と歯の間はデンタルフロスや歯間ブラシを使用してみると良いと思います。

デンタルフロスはのこぎりを引くように前後に引くようにしてプラークを取り除きます。

歯間ブラシには何種類かサイズがあるのでご自身の歯の隙間に合うサイズを使用してください。

また隙間に入らないからと言って無理やり通すのはよくありません。


そして染め出し剤には主に赤く染まるものと青く染まるもの2種類あります。

赤いものにはエリスロシンやフロキシン、青いものにはブリリアントブルーという色素が使われています。

歯の染め出し剤の多くは食品に用いられる食品用着色料が使用されています。

また、現在2色性の染め出し剤もでていて、新しいプラークは赤く染まり古いプラークは青色に染まるものもあります。


次に歯を染めだすことのメリットについて説明します。

歯を色がついたもので染め出すことにより、患者さんご自身もどこに汚れが付いていて磨き残しがあるのかを確認することができます。

自分の磨きにくい部位が分かるので、磨きにくい部位はどのように磨けばいいのか歯科衛生士が指導していきます。

そして、プラークは歯と色も似ているので一瞬見ただけでは中々分かりずらいと思います。


プラークをそのままにしておくと歯茎が腫れてしまったり、出血の原因となります。

歯ブラシで歯を磨いていると、歯茎から出血してしまうので出血する部位を避けて磨いている方もいらっしゃると思います。

歯茎から出血がある際は、歯茎が炎症を起こしているので歯ブラシを歯茎と歯に対して45度に傾け優しく磨いてみて下さい。

プラークはお口を濯いだだけでは取れないので歯ブラシでブラッシングすることが大切です。

歯ブラシのみでは完全にプラークを落とすのは難しいと思います。

デンタルフロスや歯間ブラシ、タフトブラシなどと一緒に組み合わせて使って頂ければよりプラークを除去できます。

そして、プラークがお口のなかに蓄積されると、段々石灰化し歯石になります。

歯石になってしまうとご自身では取り除くことは出来ません。


歯科医院で超音波スケーラーというお水が出る機械でとるかスケーラーという刃先が尖ったもので取る必要があります。

また、当院では3ヶ月に1度健康保険でクリーニングを3割負担の方の場合3000円前後で行うことができます。


クリーニングでは歯周病の検査から始まり、お水が出る超音波スケーラーやクリーニング専用のブラシを使いお口の中を綺麗にしていきます。

普段取りきれていないプラークや歯石を歯科衛生士がクリーニングで落としていくので、クリーニング終了後は爽快感があると思います。

タバコのヤニやお茶の茶渋などもクリーニングで綺麗にすることが出来ます。

歯のクリーニングにご興味お持ちの方は、当院までご連絡お待ちしております。


他にもこんな記事が読まれています。

歯周病治療の流れ

自分で歯磨きしていればクリーニングは行かなくてよい?

PMTCで歯がツルツル!