こんにちは。

ファーストデンタルクリニック歯科衛生士の石川です。

今日は歯のプラークとは?自分で除去する方法、という

テーマでお話していきます。

まずプラークですが、別の言い方では歯垢、患者さまに

ご説明する時などには汚れと言ったりもします。

プラークは細菌の塊です。

プラーク1ミリグラムには億単位の細菌が潜んでいると

言われています。

プラークは歯の表面に付着しており、白色やクリーム色

をしています。歯と歯肉の境目などは特に付着しやすい

ので分かりやすいかと思います。また、舌で触るとザラ

ザラしていることがあると思いますが、それもプラーク

です。

プラークの形成ですが、歯の一番表面にあるエナメル質

にペリクルという薄い膜が覆うことから始まります。

ペリクルというのは粘着性があるため、同じように粘着

性のある細菌がペリクルに付着します。それが何度も繰

り返されプラークが形成されます。

プラークはやわらかいので、歯ブラシで除去できます。

ただ、歯磨きは簡単そうにみえますが正しい歯磨きは意

外と難しいです。

歯と歯肉の境目や奥歯、下の奥歯の内側など磨けている

と思っていても磨き残しの多い部分になります。

ここで、正しい歯磨きの仕方についてお話します。

まず歯ブラシですが、やわらかめの歯ブラシの方がおす

すめです。硬い歯ブラシの方が磨いた感じがするのです

が、歯肉を傷つけてしまう原因になります。また、プラ

ークはやわらかいので十分やわらかい歯ブラシで落ちま

す。

次に持ち方ですが、握りしめるように持つと力が入り過

ぎてしまうので、ペングリップという鉛筆を持つように

持ちましょう。ちなみに歯磨きの時の圧は100から2

00グラムといわれているのでもし機会があれば測って

みてください。

そして磨き方ですが、目的に応じて様々な磨き方があり

ます。今回はプラーク除去がメインなので、最適な「ス

クラビング法」と「バス法」についてお話します。

スクラビング法は歯面や歯と歯の間のプラークを落とす

ことに適しています。

1、歯ブラシを横に持ち、歯面に90度の角度で毛先を

当てます。

2、そのまま1本ずつ磨くように小刻みに左右に動かし

ます。この時に重要なのが小刻みに動かすことです。

大きく2、3本を一度に磨こうとすると歯と歯の間に毛

先が入っていかないからです。

次にバス法です。

バス法は歯と歯肉の間の歯周ポケットのプラークを除去

することに適しています。歯周ポケット内のプラーク除

去が行えるので歯周病ケアにもなります。

1、歯と歯肉に歯ブラシの毛先が当たるように、45度

の角度で毛先を当てます。スクラビング法と比べて少し

歯周ポケット内に毛先が入っているので実感できると思

います。

2、そのまま優しい圧で1本ずつ小刻みに磨きます。

歯肉を傷つけてしまわないように優しく磨いてください。

できるだけ鏡で位置を確認しながら磨くことをおすすめ

します。また、歯ブラシだけでは半分ほどしかプラーク

が除去できないので、デンタルフロスや歯間ブラシ、タ

フトブラシの併用もおすすめします。

特に歯と歯の間は歯ブラシだけでは難しいので補助的な

清掃用具が必須になります。

デンタルフロスは通したあとに隣の歯に沿わせてプラー

クを除去します。歯間ブラシも通したら歯に沿わせて少

し小刻みに動かしてください。

慣れるまではなかなか難しいと思いますので磨き方や使

い方などのお話はもちろん、一緒に練習などもできます

のでクリーニングの際などにはお気軽にお声がけくださ

い。

プラークですが、約48時間で歯石といって硬くなり石

灰化します。歯石になると歯ブラシでは除去できないの

で、歯科医院での専門的な機械が必要になります。

歯石は沈着しやすい部位や体質などもありますので、磨

いていても沈着することはありますが、予防として正し

い歯磨きは重要です。

歯石や歯ブラシでは届かない歯周ポケット内の汚れなど

は定期的に除去することをおすすめしています。

当院では検診とクリーニングを保険適応で行っておりま

す。お気軽にご相談ください。

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【参考文献】

ライオン・クリニカ 正しい歯の磨き方